1-1 民法の基本原理・財産権

ビジネス実務法務検定3級
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1-1 民法の基本原理・財産権

まず、ビジ法3級試験て、出題率が一番多いのが、圧倒的に【民法】
約5割の出題といわれているので
民法の分野を完璧に抑えることで
合格率はグンとアップします

ここではその【民法】に関して
勉強の基礎のベースとなる部分をおさえていきましょう

①民法の基本原理

(1)権利能力平等の原則

個人はすべて生まれながらにして平等に権利の主体になることができるという原則
ただし個人といっても、人だけでなく「会社」等も含まれる

(2)私的自治の原則

個人や法人は、私的な法律関係を自己の意思に基づいて自由に決めることができるという原則。
取引の場面では、契約自由の原則として表される。
誰を相手方とするか、契約をするか否か、契約内容をどうのようにするかについて 当事者間で自由に定めることができるというもの

(3)所有権絶対の原則とその修正

財産権とは、個人が物を全面的に支配する権利
所有権絶対の法則と呼ばれ
他人や国家によっても犯すことができない権利として尊重される
ただし、財産権は公共の福祉により制約され、所有権絶対の原則も修正されている

(4)過失責任主義(過失責任の原則)

故意過失により他人に損害を与えた者は、その損害を賠償する責任を負うと民法で規定されている
逆にいうと、わざとやったわけでもなく、落ち度もなく、
他人に損害を与えてしまったとしても 基本的には免責される、ということが過失責任主義である

交通事故で怪我をさせてしまった時、わざとじゃなくても責任を負うもんね

②財産権

(1)財産権とそれ以外の権利

財産的な価値を対象とする権利を財産権といい
民法上では、物権と債権に分けられる。
権利には、財産権以外の権利として、非財産権と社員権がある。
非財産権は未分権(親権など)や人格権(プライバシーの権利など)があり
社員権とは株主としての地位を意味する

(2)物権

①物権の中では所有権が代表的

誰に対しても主張できる権利で所有権が代表的
土地や建物の取得で、買主やその他の取得者に所有権が帰属する場合
買主が第三者に対抗するには登記が必要

【第三者に対抗する】って良く出るワードなんだけど

契約等に関係ない他人のことを【第三者】

その人に(権利などを)主張するのが【対抗する】という意味だよ

②所有権以外の物権

(ⅰ)用益物権
他人の土地を利用して使用収益をすることができる物権
地上権、地役権、永小作権、入会権の4種

(ⅱ)担保物件
債権を担保するために物の交換価値に着目した物件で、典型担保ともいう
抵当権、質権、留置権、先取特権がある。
その中でも、抵当権と質権は【約定担保物件】といい
債権者と「設定者」の契約によって設定される
また、留置権と先取特権は【法定担保物権】といわれ
約定担保物権とちがい、契約がなくても発生する権利です

土地や建物を担保に銀行から融資を受けるという場合、ほとんど抵当権が利用される

ビジ法3級では、圧倒的に

用益物権よりも担保物件に関する問題が多い!

しっかり覚えておこう

(3)債権

特定の人に対してのみ特定の行為を主張できる権利。
例えば、モノの売買契約において、売主が買主に対し商品の代金の支払い請求する権利や
金融機関が100万円を貸し付け、返済期日に返済を請求する権利などです
請求するものが債権者、請求されるものが債務者。
債務者は、物権と異なり、誰にでも特定の行為を主張できるというものではない。
また、債権者が多数で、債務者が全額の支払いができない場合、
例えば、債務者ABCが各々100万円ずつDに貸していたが、
Dは200万円しか弁済できないとき
ABCは各自、抵当権などの担保物件を有していない限り、
自分の弁済額だけ弁済を受ける、ということはできない
200万円を3人で分配した金額の弁済を受けられるにすぎない。

(4)その他の権利(知的財産権)

個人や企業が知的な活動によって創造されたものが、
財産権の1つとして保護するに値する場合を知的財産権という
物権でも債権でもない 知的財産権には
特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権などがある
代表的なものとして特許権があり、
特許権が認められると特許発明したものから得られる利益を独占的に取得できる
他の知的財産権も同様に考えられることができる

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