2-4 株式会社の仕組みと種類
株式会社は誰もがよく聞く名称だと思いますが
”会社”とひとくくりにできないほど、他にもたくさん種類があるのです
①会社の種類
(1)株式会社
出資者である株主を広く一般から募集する
株主は会社に対し株式の引受額を限度とした責任を負い
会社の債権者に対し直接の責任を負わない(間接責任)会社で、大規模な会社を作ることが可能となる
設立している会社の中で比率的には株式会社が多い
(2)合名会社
出資者(社員という)の全員が、会社の債務について、直接、無限、連帯責任を負う会社である
合名会社の社員の地位を持分という
直接責任:会社債権者から直接請求を受けると社員個人が責任を負うこと
無限責任:社員個人が会社債権者に対して債務が関西されるまで債務を無限に負担することである
連帯責任:社員が2人以上いて、各々の社員が全額について支払の責任を負うこと
社員は会社の業務を執行し、会社を代表することができる
(3)合資会社
合資会社は、無限責任社員と有限責任社員で構成されている会社である
無限責任社員は、合名会社の社員と同じ権利義務を負う
有限責任社員は、会社の債務について直接連帯責任を負うが、出資額を限度とした責任を負うにすぎない
有限社員、無限社員の両方で構成する必要がある為
必然的に社員は少なくとも2人以上となる
(4)合同会社
社員は、原則として会社の偵務について間接有限責任を負う会社である
会社の種類は上記の4つ!
そのうち合名会社、合資会社、合同会社をまとめて持分会社といいます
②株式会社のしくみ
ではその中の株式会社についてもう少し詳細にみていきます
(1)株式会社のしくみと特徴
①株式
会社の所有者である株主(社員)の地位を表すもの
②間接有限責任
株主は会社債権者に対して直接の責任を負わず
会社に対する出資額に対して責任を負うという意味で、間接責任である
しかも、出資額を限度とする責任を負うにすぎず
無限に責任を負うわけではないので、無限責任ではなく有限責任
③株式譲渡自由の原則
株式会社では、出資された額の払い戻しは認められませんが
原則として、株式の譲渡を認め、株式取得にかかった費用を回収できる
④資本
会社財産を確保するために設けられた計算上の基準金額で、具体的な財産ではない
会社の財産を確保するためのものである
⑤所有と経営の分離
株式会社は会社の所有者の期間である株主総会と
経営者側の取締役、取締役会、代表取締役、監査役など、権限が分化されている
(2)株主と会社
①株主平等の原則
株主の地位に基づく法律関係は、原則としてその所有する株式の内容及び数に応じて平等に取り扱われるという原則
②株主の権利
1.自益権
株主が会社に対して、配当などの経済的利益を受けることができる権利
2.共益権
株主が会社の経営に参加し業務執行を監督する権利。
例)議決権
③株式会社の種類
(1)公開会社
公開会社は、発行する全部または一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について
株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社のことをいう
すべての株式に譲渡制限をつけている会社以外の会社である
株式が上場されているか否かは問わない
(2)大会社
①趣旨
資本または負債の額が一定額以上の会社は、会社債権者などの利害関係人が多くなり
社会に与える影響も大きく、他の株式会社と異なる規律に従わなければならない
②要件
大会社の要件は、次のいずれかに該当する会社のこと