労働衛生(有害業務に係るもの以外)
〇常時就業させる屋内作業場の気積
(4m超えない部分の容積)― 設備の占める部分)=最大労働者人数(/10㎥以上)
〇事務室における換気
人間の呼気の成分の中で、酸素濃度は約16%、二酸化炭素濃度は約4%
外気中の酸素濃度は約21%、二酸化炭素濃度は0.03~0.04%程度
必要換気量の算出にあたって、室内二酸化炭素基準濃度は通常0.1%
〇事務室内の必要換気量
〇WBGT(温熱条件)
WBGTは暑熱環境による熱ストレスの評価に用いられる指標
自然湿球温度と黒球温度から暑熱環境の程度を示す指標として用いられる(℃)
日射がある場合は、上記プラス気温(乾球温度)も算出に用いる
WBGTは基準値が定められており、WBGT値が基準値を超えている場合は熱中症にかかるリスクが高まっている
WBGT基準値=熱に順化している人に用いる値>>>順化していない人に用いる値
体に対する不可が大きな作業の方が、負荷が小さな作業より小さな値となる
温度感覚を左右する環境条件は、気温、湿度、気流、ふく射熱の4つの要素で決まる
熱中症はⅠ度からⅢ度まで分類、Ⅲ度が最も重症
相対湿度:空気中の水蒸気分圧とその温度における飽和水蒸気圧との非を百分率で表したもの
〇喫煙室
喫煙室の出入口の気流は0.2m/s以上
喫煙室は、壁、天井等によって区画されていること
気流についての定期測定の定めはなし
外部に煙が排気されていること
〇照明、採光など
北向きの窓では直射日光はほとんど入らないが、一年中平均した明るさが得られる
全般照明と局部照明を併用する場合は、全般照明の照度は、局部照度の5分の1程度
前方から明かりを取るときは、目と光源を結ぶ線と視線の覚悟が40゜以上となるように位置を決める
照明設備は6か月に1回定期点検
部屋の彩色として、目の高さ以下は濁色、目より上の壁や天井は明るい色を用いるとよい
〇労働衛生管理に用いられる統計
健康診断において
計数データ・・・対象人数、受診者数
軽量データ・・・身長、体重
生体から得られたある指標が正規分布である場合
そのばらつきの程度は分散や標準偏差によってあらわされる
集団を比較する場合、調査の対象とした項目のデータの平均値が等しくても
分散が異なっていれば異なった特徴をもつ集団であると評価される
ある事象と健康事象との間に
統計上一方が多いと他方も多いというような相関関係がみとめられたとしても
それらの間に因果関係があるとは限らない
静態データ・・・ある時点の集団に関するデータ
動態データ・・・ある期間の集団に関するデータ
〇職場における腰痛予防対策指針
腰部保護ベルトは個人ごとに効果を確認してから使用の適合を判断
重量物取扱作業の場合男性は体重のおおむね40%以下になるように
女性は男性が取り扱うことのできる重量の60%
重量物取扱作業に常時従事する労働者は6か月に一度健康診断
床面が固い素材の場合はクッション性のある作業靴やマットを使用して衝撃を緩和すること
作業動作作業姿勢についての作業標準は
個々の腰痛発生要因の排除低減はできないので予防対策としては適切ではない
〇労働安全衛生マネジメントシステム
労働安全衛生法の規定に基づき機械、設備、化学物質などによる危険または健康障害を防止するため
事業者が講ずべき具体的な措置を定めるものではない
生産管理など事業実施に係る管理と一旦となって運用されるものである
安全衛生水準の向上を図るための安全衛生に関する基本的考え方を示すものとして
安全衛生方針を表明し、労働者および関係請負人その他の関係者に周知させる
安全衛生目標を達成するため、事業場における危険性または有害性等の調査の結果等に基づき
一定の期間を限り安全衛生計画を作成する
外部の期間による監査を受けなければならないという定めはない
〇メタボリックシンドローム
日本では、内臓脂肪の蓄積があり
かつ、血中脂質(中性脂肪、HDLコレステロール)、血圧、空腹時血糖の3つのうち
2つ以上が基準値から外れている場合にメタボリックシンドロームと診断
内臓脂肪の蓄積(腹部肥満)とされるのは
腹囲が男性では85cm、女性では90cm以上の場合であり、
その基準は男女とも内臓脂肪面積が100㎠以上に相当する
〇感染症
日和見感染・・・人間の抵抗力が低下した場合、通常では影響を及ぼさない病原体が病気を発症すること
キャリア・・・感染が成立し、症状が現れるまでの人(潜伏期間中)
空気感染・・・飛沫の蒸発、長時間空気中に浮遊、空調などの通じで感染すること
風疹・・・発熱、発疹、リンパ節腫脹が特徴のウイルス性発疹症
妊娠初期に風疹にかかると胎児に感染する危険性
インフルエンザ・・・A・B・C型があるが主に流行るのはA・B
〇虚血性心疾患
冠動脈による心筋への血液の供給が不足したり途絶えることにより起こる心筋障害
危険因子:高血圧、喫煙、脂質異常症
狭心症:可逆的な虚血15分以内に収まる
心筋梗塞:不可逆的な心筋壊死長時間続く(1時間以上)
〇作業場のきまり
・4mを超える高さの空間を除き、1人10㎥以上(気積)
・窓面積が床の20分の1以上必要
・精密300ルクス以上、普通150以上、粗70以上(作業環境)
・職場全体50人以上、女性30人以上で休憩室が必要
・妊産婦 フレックス勤務OK、変形労働勤務×
・年休 6年6か月で20日、1年ごとに2日減る(1年6か月で11日、6か月では10日のみ例外)
・10人以上の事業所は就業規則必須
・ディスプレイ500ルクス以上、キーボード300ルクス以下、40cm以上やや下
・文字の高さ3cm以上、1時間に10~15分の休憩
〇労働衛生管理統計
労働衛生管理統計の基本
・平均値全データの和を全数で割った数
・中央値データを大きさの順で並べた時の中央の数
・最頻値もっともサンプルの数が多い数
・統計のバラツキを表すのは標準偏差・分散
・相関関係(一方が多いと他方も多い)があっても、因果関係(一方が原因・一方が結果)があるのは限らない
・偽陽性率(正常の人を有所見を判定)、偽陰性率(有所見の人を正常と判定)
「スクリーニングレベル低め=偽陽性率が高い設定」
〇食中毒・細菌
・食中毒の4種類細菌性・ウイルス性・自然毒・化学性
細菌性
感染型O157・サルモネラ・腸炎ビブリオ(病原性好塩菌・海水中・10~24時間、腹痛)
食品内毒素型黄色ブドウ球菌・ボツリヌス菌
生体内毒素型セレウス菌
ウイルス性
ノロウイルス冬季急性胃腸炎、1.2日、長時間煮沸 物理的洗い流し)
自然毒
動物性自然ふぐ・貝類
植物性自然毒キノコ・じゃがいもの芽
化学性
ヒ素・農薬・ヒスタミン
毒素型食中毒→食物に付着した細菌により産生、ボツリヌス菌
感染型食中毒→食物に付着した細菌そのもの、サルモネラ菌
O-157→ベロ毒素を産生する腸管出血性大腸菌、加熱不足の食肉等から接種
複数や出血・下痢、潜伏期間は3~5日
ノロウイルス→冬季に発生、潜伏1~2日
腸炎ビブリオ→熱に弱い
〇労働整理・労働衛生
・必要換気量=全体呼出二酸化炭素量(4%)÷(室内基準濃度(0.1%)−外気二酸化炭素濃度(0.03%))
・WGBT=自然湿球温度と黒球温度
・男性85 女性90(メタボ基準の腹囲) BMI=体重÷身長の2乗
・心肺蘇生=5cm、1分に100~120回→胸骨圧迫30回と人工呼吸2回→AED
・1回1秒の吹込み
・血液 体重の8% 全体の1/3失うとダメ 死亡
・火傷 Ⅰ赤くなりヒリヒリ
Ⅱ水泡 赤くはれる
Ⅲ白っぽくただれる
・単純骨折・複雑骨折→皮膚から骨が出ているかどうかで判断
・不完全骨折・完全骨折→ 「ひび」か、折れているか
・出欠性病変・・・くも膜下出血(激しい頭痛)、脳出血
・虚血性病変・・・心筋梗塞(不可逆1時間以上の痛み)、狭心症(可逆的15分以内に収まる)
・脳梗塞(脳血栓省(脳自体の動脈硬化)・脳塞栓症(心臓などの閉塞))
・静脈性出血・・・浅い切り傷、ゆっくり湧き出るような